約半年に及ぶ拘置所生活を余儀なくされた、元厚生労働省局長(現:内閣府政策統括官)の村木厚子さんが拘置所内で読まれた150冊の本の中にあったのが、この「一日一生」です。

その150冊が紹介されていた雑誌に、拘留期間の初期にこの本を読めたことが、村木さんの心の支えになったと書かれていたので読んでみたくなりました。

天台宗大阿闍梨 酒井雄哉(ゆうさい)氏、39歳で出家して、荒行である「千日回峰行」(約7年で約四万キロを歩く)を2度満行されたそうです。

太平洋戦争時、予科練へ志願して特攻隊基地・鹿屋で終戦となり、出家するまではどちらかというとあまりうまくいっていない感じなのですが、だからこそこの「一日一生」という本が、私のような凡人にも馴染むような、そんな気がします。素朴な文章です。

文字も大きくて、早い人なら1時間くらいで読めてしまうかもしれませんが、それぞれに心に響くことがあるのではないかな〜と思います。

私は【生き残ったのは、生き「残された」ということ】

に、「生きていていいんだ。」とストンと気持ちが楽になった気がしました。

今までに4回入院して3回手術を受けた私ですが、いずれも周りはがんの方ばかり。深刻な状況の方もいらっしゃいました。

小学生の頃、骨肉腫で足を切断した同級生(クラスは別で面識はないけど)が亡くなったことを思い出して、もう30年以上もその子より長く生きたことに改めて驚き・・

高校の同級生が、もう10年以上前の同窓会名簿の物故者欄に出ていたことを繰り返し思い出したり・・

なんで、私ではなくその人たちなのだろうかと思うんです。
私は回復して帰っていくのに、残っているこの方々は・・と。申し訳ない気持ちになるんです。
なんであの子は20代で死んじゃったんだろう、私はなんで生きているんだろう・・と。
若くして亡くなった方々が、「私はすべてやり遂げた。やり残したことはない。」と思っていらっしゃったとはもちろん思わないけど、生き残っている自分の考え方としては、この本に書かれているように思わせてもらってもいいのかな・・と思ったんです。
・・と言いつつ、私もいつ何があるかわかりませんが一日を一生だと思って、大事に生きたいと思います。

なんかつまづいた時などに、ふと開いてみたいなぁと思い、楽天ブックスで注文してしまいました〜
(もちろん、図書館で借りて読んでいたのです。)

一日一生

一日一生
著者:酒井雄哉
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