BlogPaintピアノは辻井伸行さんです。

今日、待ちに待った大阪公演に行って参りました。(日本各地10カ所のツアーです)

辻井さんは2009年6月のヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで日本人初の優勝を飾り、一躍時の人になった盲目のピアニストです。

佐渡さんと辻井さんの「ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番」・・・いつか絶対に聴きたい!と思っていました。そしてなんとかチケットGET

それなりの値段だし、船をこぐ主人を連れて行ったら腹が立つだけ!なので1人で行きました。

◆プログラム◆
メンデルスゾーン:序曲「真夏の夜の夢」作品21

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18

ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14


ラフマニノフのピアノ協奏曲はドラマ「のだめカンタービレ」で意識するようになりました。それまでも聴いたことはあったと思いますが・・・
ちょうど母がすい臓がんで入院したころで、ドラマなんて一つも観ない母が、「のだめ」がおもしろいというので、DVDを買って一緒に観ていたんです。

そして、この曲は母が生きている間に反応した最後の曲です。

クラシック音楽が大好きな母でした。
聴力は一番あとまで残ると本で読んだので、最後の数日もずっとずっとかけていました。

個室に移った次の日(亡くなる前日)の朝、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番がかかった時に、くるっと顔を横に向けて私の顔を見ました。笑顔?に見えました。

私は「そやな、(ドラマの中で)千秋がシュトレーゼマンの指揮で演奏した曲やな〜」と答えました。

しばらくはこの曲を聴くたびに涙が出たものですが、今は大丈夫です。

それより

辻井さんのすごさに感動でした

目が見えないなんてことを感じさせない演奏

目が見えないことを垣間見せるのは、弾く前に必ず右手を鍵盤の一番端においてから、実際に弾く位置に戻す時。そうやって、位置をはかっていらっしゃるのだなぁと思いました。

そして、舞台を歩く時、お辞儀の時には、「あぁ、やっぱり見えないんだなぁ・・」と思いますが、演奏中は忘れてしまいますっ

ラフマニノフの第2番、第3楽章の盛り上がりの部分に、少しの間(ま)の後にピアノとオーケストラが同時に出ないといけないところがあります。
ピアノが先、もしくはオーケストラが先に出る場合は目が見えなくても大丈夫ですが、同時の場合、指揮が見えないとそれが難しい・・・

佐渡さんは、「息」で合図されます。

それをこの目で見たい!そう思っていました。

見事に息ぴったりでした

他の曲もよかったですけど、これ以上書くと長くなり過ぎるのでこの辺で

とにかく、すごい拍手でした。きっと「彼は目が見えないのにすごい!」という気持ちもあるからだと思いますが、やっぱり演奏もすごい。心からの拍手だったと思います。

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今、この時を生きて、この演奏を聴けたことに感謝です。