11日(日)NHK Eテレのパリバラで相模原での障害者殺傷事件についてやっていた。

発達障害の当事者がこう言っていた。「あの(池田)小学校での無差別殺傷事件は日本中みんなが怒った。でも、相模原の事件はみんなが犯人を許したんじゃないか?」だから急速に風化しているのでは・・と。
自分ではお金が稼げず、それどころか面倒をみてもらうだけ、税金を使うだけの障害者・・犯人の気持ちがわかるような気がする・・という視聴者も対談に応じて出演していた。

奇しくも2日前、ある忘年会で某男性が(お酒も入って饒舌になり)、同じようなことを言った。

お互いの親の話から、介護保険や認知症、姥捨山はありかなしか?なんて話の中で、その男性が相模原事件のことを持ち出した。

言うなれば、初めから生産性がない人達なので、あの犯人(がやったことは間違いだが)の気持ちはわかる気がする・・と。
上記のバリバラのなかでやまゆり園の元職員は言っていた。殺された人の中には畑で一生懸命働いて施設と地域の橋渡しをしている人もいたと。いつものように被害者の生前感動ストーリーを今回に限ってマスゴミが報道しないから、何も知らずに想像でモノを言ってしまうのだね。

誰だって幸せになりたいぞうちの母は私が子どもの頃によくこう言った。「なりたくてなったはんのと違うからな。」うちの統合失調症の次兄についても「あの子がいちばんかわいそうやから。」・・・

もうひと押し足りなかったと今は思う。

そら誰でも病気にも障害者にもなりたくはない。そして誰でも病気にも障害者にもなる可能性はある。
交通事故で高次脳機能障害になった人も知っている。彼とその弟が小さい頃、その母親は将来が楽しみやわ〜と語っていた。まさか障害を持って生きることになるとは思ってもいなかっただろう。うちの両親だってそうだろう。「自分事」として考えるのは難しい。

私ではなくあの人が障害を持って生まれてきた。
私であってもよかったが、あの人が背負ってくれたのだ。だからみんなで守っていくのが当然なのだ。

そのように子どもの頃からそれが当たり前なのだと、家庭でも学校でも教えて育ててゆくべきなのに・・
障害のある人は違うクラスになったり、別の学校に行ったりする・・

私は某男性に言った。(酒の力も借りて

あの方々は私たちの代わりに障害を負って生まれてきたのだ。だから私たちのお金で守っていくのは当然だ。
そういう考え方ができない日本はクソである!
と。

私は「次兄でなくてよかった」・・と思って生きてきた。同じ親の血を引いているのだから私が統合失調症を発症しても何ら不思議はない。
(誤解なきよう!統合失調症そのものは遺伝しません。他の病気と同様、なりやすい体質のようなものは遺伝することもあるでしょう。一卵性双生児であってもひとりが発症しもうひとりが発症する確率は50%ほど、あとは遺伝以外の原因もあるということです→詳細

私ではなく次兄だった。次兄は37年もこの病気で苦しみ闘っていることをようやく大変な人生だと思えるようになった私が偉そうには言えないけど・・

でも、そういう教育が幼少のころから浸透していれば、もう少し早く気づけたかもしれないと思う。反省も込めて、そういう日本になって欲しいと願っている。

バリバラに戻って・・冒頭の街頭インタビューシーン。19人も殺されたあの事件がすでにみんなの頭から消えていること・・恐ろしかった。